「ウッドショック」木材が消えた?

今年の関東甲信越の梅雨入りは例年よりも1週間遅く、ここ10年で一番遅い梅雨入りになったようですね。

 

我が家の庭の芝は、例年よりも発育が遅く所々茶色で見た目がよくありません…

逆にサツキの花が例年になく沢山咲いているのは嬉しいことです。

 

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           ※写真はディズニーシーの花壇です

 

さて、住宅業界では「ウッドショック」なる問題でにわかに騒がしい状況になっています。この背景には、住宅ローン金利の低下やコロナの影響によりテレワークの浸透により、アメリカの住宅需要が拡大したことによるようです。また海上コンテナ不足や貨物船の減便が重なり、国内の木材供給網が停滞し需要のひっ迫に拍車をかけたようです。

 

日本の住宅建設に必要な木材のほとんどが輸入に頼っていたため。世界的に木材市場では高値で取引が続いている状況です。これにより大手住宅メーカーや中小工務店が危機感を募らせているようです。

 

それなら、国産材を使えばいいじゃないかと思いますよね。ところが、そう簡単にはいかないようです。

 

国内林業全体としては、高度成長期の住宅需要に合わせ1964年の木材輸入の自由化がスタートし、このころより減産体制にありました。また、日本の山は急峻で木材も切り出すにはかなりのコストがかかり、安価な輸入材との価格競争に負けたのも原因の一つだと言われています。

 

衰退した日本の林業補助金頼みで成り立っている状況にありました。急に需要が増えても補助金が出なければ、いくら山から木を伐りだしても儲からない訳です。これが国産材の供給量を増やせない理由のひとつです。

 

これにより新築住宅の価格高騰は必至?

これから住宅購入を考えている方からすれば、住宅購入価格が上がることは頭の痛い問題です。では、実際どのくらいの影響が出るのか。一般的な木造住宅の建築費2,000万円に対して木材が占める割合は1割ほどの200万円です。この木材が2割高騰したとしても40万円です。小さな金額ではありませんが総建設費の2%です。

 

しかしながら、木材だけでなく建材や住宅設備も値上がりし始めていますので、建設費全体が高くなるのは避けられないと思います。

 

今後は新築住宅の需要が減少を懸念する一方で、中古住宅を買う選択肢は当然増えてくると考えられます。こんな状況で新築にするか中古にするか迷っている方は、1981年6月以降の耐震基準(いわゆる新耐震基準)を満たす品質の高い中古住宅を購入対象にと考えるのも良いと思います。